建
設地は長野県茅野市の蓼科高原に位置し、穂高連峰、槍ヶ岳をはじめとする北アルプスや、木曽駒ケ岳、宝剣岳の中央アルプス、甲斐駒ケ岳、北岳の南アルプス
を一望のもとに見渡すことができる緑豊かな傾斜地である。また、長野県景観条例により八ヶ岳山麓地域景観形成重点地域に指定を受けている地域である。
周囲の自然環境への配慮と、一年を通じた環境条件を考慮して配置、高さ、形状、色彩、材料等の計画が進められた。屋根は、矩勾配(10寸勾配)の切妻屋根
でカラーガルバリウム鋼板葺き、外壁材は板張り塗装仕上げとしている。ベランダ、デッキも含めて色彩は茶系統から黒で統一するものとした。
居間には薪ストーブが置かれ、その上部には吹抜けの大空間が広がる。和室と食堂のコーナー窓には周囲の唐松や白樺等の樹木を眺められるよう、大きな出窓を
設けた。居間からつながる広めにとられたデッキは、アウトドアリビングとして、食事をしたり、木々を通り抜ける風を感じたり、星を眺めたりとまさに自然を
満喫するために活用される。木々から零れ落ちる柔らかな光と緑豊かな自然に囲まれた住居である。 |
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